おふぃま新聞 6月号
6月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。
1.令和7年度労働保険の年度更新について
令和7年度の期間は6月2日(月)〜7月10日(木)です。年度更新の書類は項目が多いため記入漏れや記入ミスが心配ですが、電子申請では入力チェック機能や自動計算機能のあるシステムで手続きを行うため、ミスを防げます。また、前年度の情報を取り込んで書類を作成できるので作成に要する時間も短縮でき、混み合う窓口で長時間待たされることがありません。
【厚生労働省「労働保険年度更新に係るお知らせ」】
【厚生労働省「労働保険の電子申請に関する特設サイト」】
2.カスハラ被害の体験者+遭遇者は6割近くに〜東京都産業労働局調査から
東京都産業労働局「カスタマーハラスメントに関する都民調査」によると、実際に被害にあった割合が一番多かったのは「農林漁業」(61.5%)で、見聞きしたことのある割合が多かったのは「学術研究、専門・技術サービス業」(53.2%)、両方ないのは「運輸業・郵便業」(52.5%)でした。
北海道や群馬県でも先だってカスハラ条例が制定されています。カスハラ対応を企業に義務付ける労働施策総合推進法の改正も閣議決定され、成立は目前です。企業にとっては、対応マニュアルや基本方針を策定するなどの対応が急がれます。
【東京都産業労働局「カスタマーハラスメントに関する都民調査」】
3.改正労働安全衛生法が成立しました
5月8日、衆議院本会議にて、改正労働安全衛生法及び作業環境測定法が可決、成立しました。多様な人材が安全に、かつ安心して働き続けられる職場環境の整備を推進するため、「個人事業者等に対する安全衛生対策の推進」「職場のメンタルヘルス対策の推進」「化学物質による健康障害防止対策等の推進」等の措置を講ずるとされています。
【厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律案の概要」(PDFが開きます)】
4.学生アルバイトを雇う際に注意すべき労働条件
厚生労働省では、全国の大学生等を対象に、多くの新入学生がアルバイトを始めるこの時期に、自らの労働条件の確認を促すことなどを目的としたキャンペーンを実施し(4月1日〜7月31日まで)、大学等での出張相談やリーフレットの配布などを行っています。企業としても、今一度、アルバイトを雇う際の労働条件について確認しましょう。
【厚生労働省「令和7年度「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーンを全国で実施します」】
5.年金改革法案から削除された基礎年金底上げ策とは何だったのか
5年に一度の年金改革法案の中で柱とされていた基礎年金(国民年金)の給付額底上げが、法案から削除されました。すべての人が受け取る基礎年金は財政状況が悪いため、将来に3割目減りします。老後を基礎年金に頼る自営業者や、低所得の会社員らが困窮するリスクがありました。そこで会社員らが上乗せで受け取る厚生年金を減額して財源をつくり、国庫負担(税金)も投入して基礎年金を底上げするというのが、基礎年金底上げ策でした。
しかし、自民党から7月の参院選への影響が大きいと反対論が拡大し、法案から削除されるに至りました。
【厚生労働省「マクロ経済スライドの調整期間の一致」(PDFが開きます)】
6.労働基準法における「労働者」の判断基準 約40年ぶりに見直しの議論
厚生労働省は5月1日に「第1回 労働基準法における「労働者」に関する研究会」を開催し、労働者性の判断基準の在り方などの検討を開始しました。 現在、労働基準法上の「労働者」に当たるか否かについては、以下の2つの基準で判断されることとなっています。
・労働が他人の指揮監督下において行われているかどうか、すなわち、他人に従属して労務を提供しているかどうか
報酬が、「指揮監督下における労働」の対価として支払われているかどうか
近年、配達員やアイドル、劇団員、英会話講師等が労働者として認められる裁判例があり、この研究会の議論により条件がどのように見直されるのか、今後の動向が注目されます。
【厚生労働省「労働基準法における「労働者」に関する研究会 第1回資料」】
コラム
(所員O・記)
「コメは買ったことがありません。」元農林水産大臣のこの失言には本当に驚きました。
そして、開いた口がふさがりませんでした。
コメは日本人の食生活に欠かせない食品の一つで、購入しないわけにはいかない家庭がほとんどなはずです。
どの食品も少しずつ値上がりしている昨今ですが、コメ価格の高騰には本当に頭をかかえてしまいます。
これまでに備蓄米放出のニュースは耳にしているものの、私自身はまだお目にかかったことがありません。いったいどこのスーパーで販売しているのでしょう。
新たに農林水産大臣に就任した小泉進次郎氏は、需要があれば無制限に放出すると発言しています。
口だけでなく、本当に困っている人が適正な価格で必要な量を購入できるよう、進次郎新大臣の手腕に期待するばかりです。
by office-matsumoto | 2025-06-01