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おふぃま新聞 9月号

9月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。

1.「合同労組」との団体交渉をめぐるトラブル事例

(団交の時間・場所の限定が不当労働行為に該当したケース)
国立大学である大阪大学が、教職員組合による団体交渉の申入れに対し、開催時間を「昼休みの時間帯」と指定し、開催場所を特定の地区に限定したことが、不誠実団交に該当するとして、救済申立があった事件です。
「大学が団体交渉の開催時間と場所を限定したことには正当な理由がなく、不当労働行為に当たる」とされました(7月9日)。

2.今こそ必要な「旅費規程」の見直しと経費節減策

財務省から、「民間企業の旅費に関する実態調査」の結果が発表されています。
この調査結果によれば、「過去に旅費規程の見直しを実施した」企業は8割強でした。
旅費規程」の見直し内容で、約15%以上の企業が実施している内容は次の8項目でした。

(1)手続き、精算方法の簡素化
(2)ディスカウント・チケット等の利用
(3)手続き、精算方法の厳格化
(4)距離区分・地域区分の見直し
(5)出張事前承認・承認の厳格化
(6)日当の引下げ
(7)職階区分の見直し
(8)宿泊料の実費支給化

3.「育児・介護」に関する制度の利用実績

厚生労働省が発表した、[(1)育児休業制度、(2)短時間勤務制度、(3)所定外労働の免除、(4)子の看護休暇制度、(5)介護休業制度、(6)介護休暇制度に関する利用実績]の調査結果によると、正社員による(1)の利用実績は5割以上で、非正社員でも201〜300人規模の企業では2割を超えました。
しかし、その他の制度については、(2)短時間勤務制度の利用実績が201〜300人規模の企業の正社員で約45%、(3)〜(6)はいずれも「利用者はいない」の回答が50%を上回る結果となり、制度によって利用実績にバラつきがあることが明らかになりました。

4.うつ病治療に初の指針、産業医は適切な判断をしてくれますか?

うつ病を主とする精神疾患は労務管理上の今日的課題の1つとなっていますが、社員の状態を的確に判断してくれる、時には社員の嘘を見抜いてくれる会社側の医師・産業医を探すのは大変です。
そうした悩みを持つ会社のために、うつ病の予防、休職・復職の判定などができる医師・産業医を紹介してくれるサービスがあるそうです。

ただ、忘れてはならないのは、メンタルヘルス不調社員や休職者への対応については、休職・復職時の対応も重要ですが、そうした状態に陥らせないための日頃の労働時間管理・職場環境の改善がさらに重要だということです。

5.従業員の「健康管理・安全管理」が注目されています

運転手のてんかんや睡眠時無呼吸症候群による重大事故、熱中症の増加、職場で使用する有害物が原因とみられる胆管がんなどのニュースが報道されています。
これらは「従業員の健康管理・安全管理」という観点からも、「会社のリスク管理」という観点からも非常に重要なことでしょう。
今年の全国労働衛生週間(9月1日〜30日が準備期間、10月1日〜7日が本週間)に合わせて、従業員の健康管理・安全管理について見直してみてはいかがでしょうか。

5.“就業者減少時代”における雇用拡大対策

厚生労働省は、経済の低成長が続いて雇用政策が進まなかった場合、2030年の就業者数は2010年時点より約850万人少ない約5,450万人になるとの推計結果をまとめました。今後の対策が急務となっています。
同省がとりまとめた報告書では、雇用を「まもる」から「つくる」、「そだてる」、「つなぐ」に軸足を移すことが重要だと指摘しました。
安定した経済成長を続けるには、一部の産業への依存をやめ、様々な分野において人材を育てる訓練制度や育成支援を行うことで、労働者の生産性を高める工夫が必要だと言えるでしょう。

コラム

9月1日は、防災の日です。
各地で地震・台風・津波等の災害に備え防災訓練が行われています。

ある調査では、防災グッズを常備している家庭の割合は3割だそうです。
それでは、万一に備えて対策を行っている会社はどのくらいあるのでしょうか。

今回、東京都の帰宅困難者対策条例が制定されました。
施行は来年の4月ですが、企業が万一に備えてどのような取組を行えばよいのか参考になると思います。

「防災の日」には、非常時において事業を継続するために、そして従業員の安全を確保するために企業が何をできるかを再確認しましょう。
参考:中小企業BCP策定運用指針

by office-matsumoto | 2012-09-01

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